幼稚園教諭を辞めたかったこなつさん(32歳・女性・東京都)が転職した体験談です。
仕事内容 | 私立幼稚園の教諭から塾のフロントに転職 |
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年収 | 250万円から400万円にアップ |
私立幼稚園で10年勤務、帰宅は22時を回ることも
私立幼稚園で、幼稚園教諭として10年勤務をしていました。
2歳児クラスの担任や幼児クラスの担任を受け持っていました。
担任業務は、朝早く、7時半には出勤で、帰宅も夜22時をまわることも、しばしばありました。
教諭としての業務内容は、子供の預り以外に、幼稚園なので教育的な内容を指導していました。
制作の時間は、材料の準備があり、全員分を用意するのに、前日夜遅くまで残ったりしました。
また、ピアノも必修なので、毎月ピアノのレッスンも自主的に行っていました
そのほか行事では、行事準備があります。
教室や園庭の掃除、おたよりの作成、保護者対応、こどもの生活記録や日誌などの書類作成など、業務内容は様々です。
ひとりで何役もこなす日々でした。
30歳を超えた頃から次第に体がついていかなくなって
幼稚園での担任は、日々子どもを預り、責任のある仕事なので、気軽に休むことができません。
そのため、体調をくずしても寝込むことができず、鎮痛剤を飲んで出勤していました。
若く独身のころは、それでも毎日元気でしたが、30歳を超えたころから次第に体がついていかなくなり、自身の出産も重なったので、幼稚園での勤務は、難しいと考えるようになりました。
また、妊娠をした際に、園長から、妊娠は気軽にするものではなく、計画を立てるものだと、お叱りを受けたことも一因となっています。
出産後も勤務をしばらく続けましたが、担任も持たせてくれなくなり、実質上の左遷扱いを受け、居場所がなくなりました。
気力も体力も限界なので、転職の決意をしました。
通勤途中にスマホの転職サイトで求人を検索!
転職活動は、子育て中で、さらに勤務をしていたため、日中にハローワークに行くこともままならず、主にスマホの転職サイトでおこないました。
一番活躍をした転職サイトは、インディードです。
興味のある職種のキーワードを入力しておくだけで、毎日、求人情報が届きます。
大抵、出勤時間に合わせて求人情報が届くので、通勤途中に求人を検索することができました。
煩わしい個人情報の入力もなく、安心して利用していました。
そのほか、リクナビや、保育士バンクなどの転職サイトも利用しています。
勤務地が、通勤一時間以内であること、子育て中で保育園の送迎もあるので、早番遅番、残業がないこと、今よりお給料が上がることを前提に就活をしました。
体力も落ちていたことから、以前のように立ち仕事ではなく、デスクワークを中心に検討しました。
幼稚園教諭として、笑顔で対応をすることも習慣づいていたので、対面での業務も含めて検討をしました。
面接のための有給休暇を取るのが大変だった…
とにかく、勤務をしながらの転職活動でしたから、平日日中は、就職活動がほとんどできず、夜間と早朝のみの求人検索でした。
面接が決まった際には、有給休暇を取らざるをえませんが、上司や園長に休暇申請をすることも大変でした。
普段、全く休まないので、有給休暇を取得すると、怪しまれました。
休暇取得のための嘘も、毎回手を変え品を変える工夫をしていました。
毎回、この嘘を考えるのも頭を悩ませていました。
複数内定を頂きましたが、絞りこみも、かなり悩みました。
塾のフロント業務、売り上げも意識しながら!
転職先は、対面でのデスクワークが可能な塾のフロント業務です。
生徒の管理や、生徒獲得のためのチラシ配布、問い合わせ対応、塾講師のシフト管理、講師の面接、教室の運営管理、清掃など、業務は多岐に渡ります。
また、月に一度は、本部での会議があり、月の獲得生徒数、教室の売り上げ発表、教室での試みなどを、フロントで会議をします。
他教室との売り上げ競争も激しく、売り上げが悪いときは、会議に出席がしづらいです。
現在の勤め先で、はじめて売り上げを気にするようになりました。
チラシ配布は、最寄り駅に立ち、配布をしたり、大学受験の際は、校門前に立ち、受験者を励ましたりする業務もありました。
合格率を上げるために、生徒にすすめる大学を考えたりもします。
対面で行う入会営業、自分のスキルが生かせる!
塾フロントは対面式で入会営業を行うので、現在までのスキルが生かされること、また、ビジネスマナー研修や社内の昇進テストなど、自身のキャリアを生かしながら、よりいっそうの社会での活躍を期待できたので志望しました。
今までは、幼稚園なので放っておいても人が集まりましたが、塾は営業をかけないと客が来ず、体験入塾をしても入会につながらない場合が多いですが、その分、お客を増やそうと努力をします。
お金の流れもわかり、スタッフで一丸となってよい教室にしようと仲間意識の形成ができることは良かったです。
また、同じ社内でも、切磋琢磨ができるのも魅力です。
ただ、売り上げ重視のため、講師の質を下げたりすることもあるので、通って頂く塾生に後ろめたい気持ちになることもあります。
入会率がふるわないときは、本社に出入りがしづらくなることもストレスになります。
デスクワーク中心なので体は楽ですが、売り上げが悪いときは精神的に追い詰められることもあります。
決算月はなかなか帰宅ができず、自身の子どもとのコミュニケーションが不足をしてきたようにも感じます。
転職活動は自分のスキルアップにもなりお勧め
もともとの仕事が専門職の場合、今まではそれが通用しても、転職後は専門技術が通用しないケースがあります。
しかし、どんな仕事でもこなせるようになれば、今後万一、転職活動をする場合でも新たなスキルとして転職が生かされます。
転職活動は自分のスキルアップにもなるので、一度は転職をお勧めします。