経営破綻に義父の介護|小売店スタッフを辞めたい人の転職体験談

小売店スタッフを辞めたかったコスパベストさん(31歳・男性・東京都)が転職した体験談です。

仕事内容 ディスカウントスーパーの販売員からタクシー会社の正社員に転職
年収 400万円から380万円にダウン

家業を継ぐために大企業で勉強

卸業者直営のディスカウントスーパーの正社員として13年前に入社しました
会社の規模は、大企業です。

本社が虎ノ門に1社、関東圏内に小売店が50店舗、卸業者兼配送業社が4店舗、自社製品工場が3店舗、従業員は総勢約5,000人です。
元々、実家が八百屋を営んでいまして家業を継ぐ為、経営の勉強をする為に入社しました

商店街の競合であるディスカウントスーパーの弱点も知る事が出来ると考え、虎穴に入る覚悟で店長を目指しました。

仕事の内容は、品出し・レジ・発注・棚卸し集計・経理作業・衛生管理・従業員シフト配置・売り上げ報告です。

初年度は、基本の品出し・発注・棚卸し集計までです。
2年目からは、すべての業務を任されます。
3年目から5年目に、売り上げ報告で連続してノルマを達成した者は新店舗を任されます。

新店舗でも、3年連続でノルマを達成した者は、エリアマネージャーに昇格します。

経営破綻する前に転職を決意

入社3年目に会社が小売店も含めてまるごと、外資系大手企業スーパーの傘下に入りました。
欧州ではかなり有名なスーパーです。

しかし、これまでの日本の風土や環境に合わせた販売方針は大幅に変更されて外資系企業の販売方針が主流になりました。
店舗には、毎月定量の外資系ブランドの商品が納品され、店頭やレジ前に山積みする命令も出されました。

当時は、高齢者が多く住んでいるコミュニティの真ん中に立っている店舗を任されていました。
外国産の英語がたくさん書いてあるシリアルやエッグスライサーなどの商品は、高齢者には信頼できる商品として買ってもらえないので在庫を多く抱える様になりました。

外資系のずさんな経営方針が現場との確執を発生させ、かなりの店舗が大量の売れない在庫を抱えることになりました。
このままでは、経営破綻の結果が見えていたので転職を決意しました

義父の介護を考え区内で転職探し

転職を決意したころ、実家の商店街は競合スーパーに負けた店がどんどん閉店してしまい、とうとう家業を継げる経営収入ではなくなりました。
家業を継ぐ事を断念した時期に重なり、義父が脳梗塞を発症して介護が必要な状態になりました

何かあった時にすぐに駆けつける事が出来る様に住んでいる区の中で職を探しました。
住んでいる区には、タクシー会社がたくさんある事と将来、個人タクシーになって自営業になり実父と肩を並べる事を目標にしました。

妻の知り合いでタクシー会社に勤務している方に詳しい話を聞いて、組合が充実している大企業のタクシー会社を選び、ネットから応募して採用されました

転職先のタクシー会社は、新しい分野にいち早く挑戦する経営方針でした。
仕事をすべて覚えて、早く会社の新しい取り組みに参加したいと申し出ました。

東京オリンピックに向けて、観光タクシーの資格を取得する事と、外国人対応の英語の資格を取得する事、法人契約会社に待機できる資格を持つ事などを条件にして、1年でリーダーの立場をもらう事を約束しました

前職の経験が背中を押してくれた

結婚して、2人の子供がいる状態で転職するしかない状況でしたので、収入面が一番の悩みでした
タクシーの運転手は、歩合給と聞いていたので家族を養える収入を得れるかが気になりました。

あとは、運転する車の車種が今まで扱ったことの無いクラウンタイプだったので小道に入れるか、車体を削ったりしないかが不安でした。
人付き合いやお客様との会話、事務仕事などは前職の経験値が活かせると思ったので、その点では不安はありませんでした

タクシーの仕事は安全点検が大事

仕事内容としては、出社したら担当車の安全点検をします
釣り銭を用意して、アルコールチェックを終えたら点呼を受けます。運行管理者から天気やイベント、交通情報などを提供してもらい出庫します。

営業を終えて帰庫したあとは、担当車を洗車して座席シートを交換します。
車体のキズの有無や計器の点検が終了したら車庫に入れて、事務所で運行管理者に帰庫報告をします。
アルコールチェックを行い、運転日報と営業日報を作成して売り上げ金を入金します。

車内の忘れ物があった場合やお客様との会話で改善するべき点がある場合は、報告書を作成して運行管理者に渡します。
すべての提出物をチェックしてもらい、間違いが無ければその時点で営業を終了します。

周りの社員に挨拶を必ずして、帰宅します。

家族を養えることが転職の最低条件

今の仕事を選んだ理由として1つ目は、安全を売りにしている会社であることが家族の同意を得る条件でした
運転の職である為、事故にはかなり敏感な妻でしたのでまず安全を第一条件にしました。

次に会社の規模です。
小さな会社では、社員使い捨ての風潮があると知り合いから聞いていました。
そして、大きな会社である程法人契約も多く、チケットが出やすいのがタクシー業界であることも聞いていましたので、家族を養える収入を得る為に大きな会社を第二条件にしました

最後に組合があるかを条件にしました。
前職では、現場の声を会社に反映させることが出来ずに泣き寝入りの状態での転職でしたので、現場の声を会社に反映させることができる組合があるかを最後の条件にしました。

タクシーの運転手で良かった事は、まず休みが法律で確保されている点です。
基本は、隔日勤務で1乗務の営業拘束時間は21時間です。帰庫するのは翌日の朝になるので、その日は1日必ず休みになります。
拘束時間や休息時間は、法律で厳しく決められている為、サービス残業もありません。

次に年中、快適気温で過ごせることです。
タクシーの車内は、夏の猛暑でも冬の極寒でも関係なく快適な空調で営業したり、車内で寝たりする事ができます。

予想と違う点は、有給休暇を取りにくい点です。
本来有給休暇は、社員が自由に取得できる権利です。

しかし、有給休暇を取った月は1乗務営業をさせないという会社独自の規則があります。
タクシーの運転手は歩合給の為、総売上が低くなればその分給料は下がります。
その為、給料が少なくなってしまうと困る家族持ちの社員は有給休暇が取れないのです。

あなたを必要としてくれる会社はある

どの職になっても不安や悩みは必ずあります。
その反面、その職の良い点も必ずあります。

不安や悩みは、その仕事内容を全て覚えるまで辛抱してみて下さい
どの職になっても前職の経験値は必ず活かせる機会があります。

まずは、仕事に慣れてから目標を立ててみて下さい。
その目標が達成可能な環境かを判断して下さい。

自分以外の原因で目標達成が不可能になる場合、転職を考えてみましょう
これからは、あなたを必要としている会社はたくさんあります。

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