リスクの不安から解放され時間と心にゆとりが|理学療法士を辞めたい人の転職体験談

理学療法士を辞めたかったさやかさん(31歳・女性・愛知県)が転職した体験談です。

仕事内容 地域病院の理学療法士からIT業界の事務、エンジニアサポートに転職
年収 400万円程度から300万円程度にダウン

入院、通院、デイケアの方に理学療法のリハビリを実施

地域に根付いた病院のリハビリテーション科に勤務していました。
大学で理学療法学専攻、資格取得し、就職しました。

入院、通院の患者様、また、リハビリテーションのデイケアを併設していたのでそちらに通われる通所者様を対象にリハビリテーションを実施していました。
運動療法、物理療法などの業務に加え、病院内の勉強会の実施、包括支援センターのスタッフと連携し、退院後の在宅移行のアドバイスなどを行なっていました。

通所リハビリの送迎のサポートなども行い、利用者の方のご家族との交流もありました。
地元での就職でしたので、地域医療の貢献はやりがいがあり、利用者の方々の笑顔を励みに取り組んでいました。

その病院には3年半ほど勤務しました。

体力勝負の肉体労働であることを実感して…

大学卒業後すぐに、理学療法士の仕事自体が、体力勝負の肉体労働であることを実感し始めたのが大きな理由の1つです。
また、給与の面においても、初任給こそ他の新卒者より高いものの、上限が高くなく、将来の安定性に不安を感じました。

定年まで同じ仕事をしているのか、と考えると、指導者や管理職、研究職につかない限り、難しいのではないかと考えるようになりました。
さらに、主に高齢者を対象にしていることもあり、リハビリ指導中の怪我や高血圧、脳血管疾患などのリスクに対する不安は常に頭の中にあり、自分の中では大きなストレスでした。

違う職に挑戦してみるなら早いうちに、もし戻るとしても理学療法士の免許はあるので戻ることはできるという気持ちで別の職業に挑戦してみることにしました。

理学療法士職の案内・スカウトは排除して探した

リクナビネクストに登録をし、転職活動を開始しました。
経歴から、理学療法士職の案内やスカウトがたくさん来ましたが、違う職種を希望していたのでそれらの案内は排除し、未経験でも受け入れてもらえるという点を条件に検索を続けました。

資格を生かさない転職なので給与が減ることに対しては納得をしていたため、最低限必要な金額を検討して、高望みをしない範囲の金額を提示し活動をしました。
インターネットでの検索を中心とし、声がかかった企業と面接をするという方法で活動をしていました。

未経験者OK、交通費全額支給、住居手当あり。最初は契約社員でも、半年程度で社員登用へのチャンスがあるという点を中心に条件としました。
これを機に新しい地域に住んでみたいという思いもあったので、勤務地エリアは制限なく探しました。

免許を活用しないため給与面で大きく違うことを痛感…

大学卒業後の就職では、いわゆる就活というものがほとんどなく、書類を出せばそこに決まるという状況でしたので、面接という形式自体に慣れていませんでした。
一般的であろう、自己PRなどの質問に対しても、答えを用意していても毎回困惑気味になってしまいました。

免許を活用しないという点に関しては給与の面でも大きく違うということを今更ながら実感しながらの転職活動でした。
現在でも病院でバリバリ働いている友人にはなかなか打ち明けにくかったです。

まずは研修、その後、エンジニアのサポート業務に移行

転職先ではまず、集団で作業内容に対する研修を受けました。
フルタイムで2ヶ月ほどの学習、実習ののち、それぞれの条件(希望地域、経歴)を考慮した派遣先に派遣される形となります。

私は研修で受けた内容と違う業種への派遣となったため、派遣先で2ヶ月ほどの研修を改めて受け、実務へ移行となりました。
事務作業、データ整理や、資料作成などを中心に、エンジニアの方の作成したもののテストを行い、結果を記録する作業を中心に行なっています。

未経験者も受け入れていただけるということで、新人の教育プログラム、カリキュラムも用意されており、それに沿って学習を進めればある程度の作業は行える印象です。
細かい内容については経験、慣れとともに習得する流れができていました。

命と関わるリスクがない!余暇の時間でゆとりができた

面接をしてくださった方の印象、波長があうかどうかが決め手でした。
転職、の中でもジャンルの全く違う転職なので、「なぜ」という質問を当然何度も受けました。

もちろん正直に自分の考えを伝え、その考えを聞き入れてくださる、否定しない印象の企業を選びました。

一番満足している点は、病院勤務で最もストレスとなっていた命に関わるリスクがないというところです。
また、業務は業務時間内に済ませるのが基本で、終業時間追われるところも気に入っています。

理学療法士という仕事は、自分の好きなことを仕事にしようという考えから就いた業種のため、自分のポリシーや、こだわりを追求しようとして、残業したり、休日も勉強会に出かけたりなど自分の時間を削ることが多く、当時はそれがやりがいと思っていました。
ですが、今回今までとは違う業種に就職してみて、初めて、ライフワークバランスというものを考えるようになったと思います。

余暇の時間が身体的ゆとりだけでなくて、精神的ゆとりにも大きく影響しているということを実感しています。
「高みを極める」という面ではどの世界にいてもそれなりの努力が不可欠だとは思いますが、少し力を抜いた今の状態が自分の求めていたものだと思います。

違ったなと思えば戻ればいい、それが免許の強み!

少し疑問を感じたら、外の世界に目を向けてみるのもいいことなのではないでしょうか。
資格があるからそれを使わなければいけないという義務感は少なからずあると思いますが、少し立ち止まってみることも時には必要なのではと思います。

もちろん自分は転職して満足しているからそう思うのですが、違ったなと思えば、その資格職に戻ればいいと思います。
それが免許を持っていることの強みだと思います。

理学療法士から別の仕事への転職する方法の解説記事はこちら!

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