もっと向いている仕事が見つかった|図書館司書を辞めたい人の転職体験談

地方公務員(市役所・町役場等)を辞めたかったゆづりんさん(28歳・女性・北海道)が転職した体験談です。

仕事内容 公立図書館に勤務する地方公務員(図書館司書)から菓子製造販売会社の販売員に転職
年収 300万円から270万円にダウン

大好きを仕事にした8年間

小さい頃から本を読むことが大好きで、実家も書店を営んでいました。
その影響か、自然と短大も国文科を専攻し、卒業する頃に図書館司書の資格を取得していました

「これで毎日大好きな方に囲まれながら仕事ができる!」とウキウキしたのを覚えています。
図書館は平日に閉館日を設け、基本的に土日祝日は勤務があるシフト制の仕事でした

よほどのことがない限り出社時間は変動することなく、いつも決まった時間でしっかり帰ることができました。
業務の内容は多岐にわたります。

カウンター業務や書庫の整理の他にも、小学生に向けたイベントの発案や準備など、楽しく刺激的な仕事も多かったです。
勤続年数8年間をまっとうすることができました。 

「好き」をおすすめできる仕事がしたい!

図書館自体には大きな不満はありません。
ただ私自身、自営業で育ったこともあり、公務員に対するマイナスな印象というものは拭えませんでした

例えば、ずるく仕事をしようと思えばいくらでも可能で、その時間さえいれば給料が保証されるという世界でした。
私はどちらかと言うと、何かイベントを開催するときも積極的にやりたい方なので、自分が思いついた意見に対し、「前例がない」とか「そこまでやる必要ある?」といった風潮に嫌気がさしてしまったのも正直なところです。

図書館司書を通して、人と関わる仕事が向いているということがわかったので、もっと自分の思うように好きなものをお勧めできる仕事に転職したい!という欲求が出てきました
そこで思い切って短大の時の恩師に相談をしたところ、紹介してくれた業種が菓子業界だったのです。 

お金よりもやりがいを選んだ

私の場合、相談したのは短大時代の恩師でした。
女性の社会進出に対して専門分野の女性教授で、卒業後も年賀状のやり取りをしていたのです。

公務員はやめようと思っているという私の意見に対して、とても感動し喜んで後押ししてくださいました。
教授は各企業のマーケティングを積極的に行っていて、いろんな会社の人事担当の人とも強いパイプを持っていました。

その中の一社が社会経験のある人材を探していて、CS活動に積極的になれる人を求めているということで声をかけて頂くことができました。
したがって、自分で求人誌を見たり、色んな所に足を運ぶような転職活動は行わなかったです。
一番信頼できる恩師に、ピンポイントで相談できたことは幸運の始まりでした。  

新しい職場に求めていたことは、ずばり「上限のないやりがい」です
特にお金がかかるような趣味を持っていなかったので、給与の面では多くのものを望んではいませんでした。

ノルマがあるぐらいがやりがいがあると思っていたので、店頭で接客をできる環境であれば、業種は問わないと思っていました。
かといって、あまりにも自分とは無縁の業種であれば、お客様に積極的に説明できるようになるまで時間がかかると思ったので、ある程度自分が生きていく上で関心を持ってきた業種であれば、なおさら良いと思っていました。

公務員を辞めることを止められた

転職活動中、一番印象的だったのは、とにかくいろんな人に「 公務員を辞めるなんてもったいない!」と言われたことです
散々公務員に対して否定的だった両親でさえ、必死で私を止めようとしました。

きっと老後の安泰のことを考えてくれていたのだとは思います。
私はそのような反応があることは想定内だったので、理解してくれそうな人には自分の思いを熱く語りました。

一番嬉しかったことは、当時付き合っていた彼氏から一番応援してもらえたことです。 (その彼が今の主人です)
驚いたことに転職した後しばらくして、卒業した短大に招かれて就職活動を行う学生に講演を行う機会をいただいたことです。

私に転職先を紹介してくれた恩師の計らいでした。  

販促活動を考えることが楽しい

転職先の菓子製造販売会社は、地元では名の通った有名な会社です
地元に10店舗以上の店舗を構えています。

店頭販売の接客の質の向上に向けて、中途採用の社員を多く採用している時期にちょうど当たりました
年中無休の営業で、早番と遅番があるシフト制です。

レジ打ちや商品の検品、陳列、慣れてくれば発注などの業務も行うようになります。
人生で初めて行う包装ラッピング作業に、不器用な私はだいぶ苦戦しました。

それでも若い世代のスタッフと働くことは刺激的で、もともと甘いものが好きだったので、積極的に自社のお菓子を食べ、好きな商品を自信を持ってお客様にお勧めできる毎日を過ごすことができています。
個人個人のノルマはない会社ですが、店舗全体としての売上目標は当然あり、それに向けての販促活動を考えることもとても楽しいです。 

前職時代にはなかった充実感でいっぱい

恩師から紹介していただいた時に、地元で名の通った有名企業からの依頼であることに胸が踊りました。
自分でも食べたことがある商品を扱っている会社だったのでなおさらです。

自腹を切ってでも、色んな商品を食べ比べ、少しでも早く即戦力になりたい!という気持ちが一気にわきました。
面接も兼ねて会社見学に伺わせて頂いた時の担当の方の対応もとても素晴らしく、会社全体として人とのコミュニケーションをとても大切にしている会社なんだという印象を受けました。 

図書館司書の時も、重たい本をまとめて箱に入れて運んだりという作業があったので、体力には自信がありました。
正直菓子業界には重たいものを持つイメージはありませんでした。

実際入社してみて、検品の時の大変さや、開店までに間に合うように商品を陳列するスピード力など、かなりの体力を必要とすることを知りました。
一見華やかで、「女の子がなりたい職業ナンバーワンお菓子屋さん」ですが、意外に汗をかく重労働な仕事だと実感しました。

しかしそれもひっくるめて毎日がとても充実しています
ちょっとでしゃばりすぎたかな?というような対応をしてしまっても、咎められることはありません。

むしろ若い世代のスタッフから「今の対応、勉強になります!」と声をかけてもらえたり、上司から「さすが年の功だね」と言われたりすることが喜びになります。
また「なんとかしてまた次回も来店してもらいたい!」という強い気持ちは、図書館司書時代には薄かった感情です。

「目の前のお客様に、また買っていただくにはどうすればいいだろう?」と考えることが、全てのエネルギーにつながっています。 

一生安泰という時代は終わり

自分の転職の気持ちを止めているものは何だろう?ということに着目することが大切だと思います。
もしかしたらそれは世間体だったり、社会一般に植え付けられた価値観によるものかもしれません。

特に一生懸命試験を受けて公務員になれた人は、広い海にイカダで航海に出るのと同じぐらいの怖さを感じる気持ちも分かります
私は今の仕事で毎日自分のレベルが上がっていることを感じます。

今の自分のレベルに天井が見えてきてるなと感じたら、それは次のステージに向かうチャンスなのかもしれません。
公務員が公務員のままでいられる時代は、あと数十年もすれば状況が変わっていることも考えられます。

つまりどの職業に就いても一生安泰という時代は終わりを迎えつつあるのです。
それであれば、自分の心が躍るワクワクするような職場に転職する勇気を持った方が、人生楽しくなると思います。 

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