塾講師を辞めたかったのりてとさん(40歳・女性・神奈川県)が転職した体験談です。
仕事内容 | 個別指導塾の塾講師から自動車塗装会社の特許事務に転職 |
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年収 | 350万円から300万円にダウン |
教員免許があり家庭と両立できる仕事
大学で教職免許を取得していたので、家からも近く家庭と両立できる時間帯で募集があったので応募して就職しました。
小中学生の塾の中で集団の指導で適応できない子供の補習を個人指導したり、進学指導したりする講師の仕事です。
子供の学習能力に応じて教材や学習の進度のスピードをきめ細かに指導計画して補習します。
学習能力が著しく低いケースには、テキストを手作りして補習しらい、学校の教科書の内容を予習復習します。
学習能力が普通でも、集団指導が適さない内向的なケースには、塾のテキストを使用して学習内容を丁寧に解説しながら本人のペースに合わせて指導を進めます。
中間テストや期末テストの過去出題問題を解いたりして進路指導も行います。
8年経験しました。
図書館司書の資格があったため40歳でも転職できた!
家庭の事情により辞めました。
老親の介護が間近にに迫り、塾の労働時間では、ヘルパーさんと協力することができなくなったため、労働時間を自由に選べるフレックスタイム制度の充実した仕事を職業安定所で探しました。
20年前なので、当時はパソコン入力をできる人材も少なかったのと、特許事務に必要な図書館司書の資格(知的財産権や著作権についての知識が必要だったため)を持っていることが応募条件だったため該当者が少なくて倍率が低く、40歳という年齢でも、幸運にも転職することができました。
別の業種に転職しようと強く思ったわけではないのですが、フレックスタイム制度の仕事を捜すとなると別の業種に転職するしかなかったのです。
職探しをしながらパソコン研修も受けて
全く職種が違うので誰かの紹介や個人的な就職活動は無理でした。
公共の職業安定所(レディスハローワーク)に通って、職探しをしながら研修を受けて転職に必要なパソコンの作業を学びました。
20年前の話なので、ワードとエクセルの入力を一定のスピードでこなせるように、ローマ字入力の効率的なうち方を基本から学びました。
仕事の適正能力調査も受けて、事務職の適正能力についての推薦も受けることができました。
自動車運転免許を持っていたことが幸いしました。
転職先に求めたのは、とにかく親の介護をしながら(ヘルパーさんの助けを得ながら)、なんとか仕事を続けていくために就労時間の調節がしやすいフレックスタイム制度が利用できるということと身体的に楽な事務職で転勤のないことという条件のみでした。
フレックスタイム制度の会社を見つけるのが大変だった
公共職業安定所の紹介で捜したので、転職活動そのものは大変ではなかったのですが、フレックスタイム制度の会社の応募が少なかったので、見つけるまでには2ヶ月かかったのが大変でした。
幸いその間に、職業安定所の研修を受けられてことは、とても良い貴重な経験になりました。
会社の面接について、後で上司が教えてくれたことですが、会社が自動車関連会社だったので、事務募集とはいえ、女性でも自動車に興味関心のある人間を求めていたということでした。
自動車のさまざまな特許事務を担当
自動車関連会社の塗装業務を請け負った会社で、知的財産管理部特許事務の仕事です。
仕事内容は、自動車のさまざまな特許の主に特許料の管理や特許の書類の管理および探索業務です。
特許事務については、研修を受けて、知的財産権や著作権などの法律について研修や講習会の出張に行かされました。
また、特許庁に行き、会社の保有する実用新案や特許の管理に必要な特許料を支払います。
特許支払い用の特殊な切手を扱った郵便局で特別な切手を添付した書類を作成して特許庁に持って行き手続きしましたが、たぶん現在は電子マネーで処理できるはずです。
あとは、上司が本社に出張が多いので、事務所の電話番やコピーとりや必要な特許書類等の探索や不要になった書類の破棄および破棄の記録の管理です。
家庭の事情に合わせて仕事ができて良かった
フレックスタイム制度が充実していて、家庭の都合に合わせて勤務できたからです。
もちろん給料をもらうための最低必要労働時間があるわけですが、休日出勤や残業時間を自分で選べるのは介護を抱えながら仕事できるのには助かりました。
転職してよかったのは、フレックスタイム制度の利用によって、家族や家庭の事情に合わせて仕事ができたことです。
また前職と違って、上司の指示にあわせて事務作業をこなすだけなので、比較的気苦労も少なかったです。
上司が本社に出張することが多かったため、お茶淹れなどもあまりなかったのと、パソコンやデータ管理も本職の方がいて、会社内のすべてのデータ管理を定期的に行っていたのであまり難しい作業には関わらないですみました。
几帳面にきちんきちんと毎日の作業をこなしていれば、ミスなく仕事が進みました。
事務所の留守番や電話番が多く、身体的にも楽でした。
特許庁などへの出張も、都心に行く機会も少なかったので新鮮でしたし、出張して仕事を終えたらそのまま帰宅できたのも助かりました。
仕事が楽だったのはよかったのですが、給料は下がったのであまり満足できなかったです。
想像しようのない職種だったので想像と違うということはなかったです。
介護が絡む場合、身体的に楽な仕事を探すことが大切
私は仕事に不満があって転職したわけではなかったのですが、家庭の事情で転職した経験は大変貴重でした。
自動車に興味があったので転職も上手くいったので、何か自分の興味のあることに関わった転職ができると続くと思います。
介護がからんだ転職の場合は、身体的に楽な仕事を根気よく探すことが大切です。
個人で就職活動するには限界があるので良い紹介サービスを使うのも大事です。