フリーターを辞めたかったぺここさん(18歳・女性・京都府)が転職した体験談です。
仕事内容 | 喫茶店アルバイトのフリーターから建築パース制作会社に転職 |
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年収 | 120万円から180万円にアップ |
デザイン系の高校でそのまま専門学校に進むはずだったのに…
中学卒業後、デザイン系の高校~専門学校のエスカレーター式の学校(私立)に通っていましたが、学校が経営難で、私が在学中に閉校という形になってしまいました。
高校3年の過程を終えたあと、そのまま専門課程へ進むはずが、そういった理由でやむなく高校3年で卒業という形になりました。
自力でハローワークで就活しましたが、高卒のため、就職先がほとんどありませんでした。
なので、家の近くにある喫茶店でアルバイトをしていました。
いくつか市内に店舗を持っている喫茶店で、シフト制、日によって勤務先が変わると行った感じでした。
その頃は実家ぐらしで、親に毎月少しずつお金を入れている状況でしたが、親は毎日のように、就職先を探しなさいと言っていて、私もハローワークへ時々、求人を探しに行っていました。
絵やデザインを活かせる仕事に就きたい!
アルバイト先の喫茶店は、年配の店長が仕切っており、要領の悪い私は叱られてばかりでした。
実家ぐらしで、自分自身の収入は確保できていたものの、毎日疲れきっていて精神的にも追いつめられていました。
このままこの職場で働くのはしんどいなと感じながら、さらに半年くらい働きましたが、体調を崩しがちになってきました。
その頃に親が心配し、「今のアルバイトを辞めて就職したら?」と、以前より強く願っているのを感じていました。
これから就職先を探すにあたって、私は小さい頃から絵を描くのが好きだったことを思い出しました。
親に絵の習い事などもさせてもらっており、人に褒めてもらえた唯一のことが「絵」だったので、絵やデザインを活かせる仕事につき、親を安心させたいと思い、根気よく就職先を探そうと決心しました。
ハローワークで高卒OKのデザイン事務所を探した
アルバイトをしながら、休日にハローワークへ行き、パソコンで検索して、高卒でも応募できるデザイン事務所をいくつも探しました。
その当時、インターネットが今ほど普及していなかったのと、私自身がパソコンがほとんど出来なかったこともあり、休日にひたすらハローワークに足を運んで、検索して、の繰り返しでした。
知人にデザイン関係に勤めいる人もおらず、ハローワークでの検索だけで踏ん張りました。
その合間に、パソコンのスキルを少しでもつけようと、一ヶ月ほど、近くのパソコン教室に通いました。
高卒OKのデザイン事務所は、探しても本当にみつからなかったので、もし見つかればどんな仕事でもやろうと思いました。
「もし可能なら場所は市内がいいな」という程度で、「時間や収入は入社して仕事の経験を積んでから言えることだ」と自分に言い聞かせていました。
ハローワークの紹介で、ポートフォリオを持って応募!
デザイン事務所を探していましたが、応募条件の欄には、「美大卒」「経験者優遇」の文字が多く、高卒の私が応募できそうなデザイン事務所はありませんでした。
ハローワークのスタッフの方に相談すると、「ダメもとで、面接できるかだけでも電話してみましょうか」と言ってもらえました。
そこで、いくつか電話をかけてもらった中、「とりあえず面接しましょう」と言ってくださる会社がありました。
すぐにポートフォリオを持って応募したところ、採用してもらえました。
3カ月の研修後、1年ほどで案件を任せてもらえるように
デザイン事務所という名前で登録されていましたが、実際には、イメージしていたグラフィックデザインではなく、建築パースを制作する会社でした。
建設会社や工務店、車の会社などから、図面をもらって、それを3Dパースに起こし、完成イメージ図を制作していました。
私は、もちろんパソコンで3Dなんてやったことがなく、文字が打てる程度しか出来なかったので、最初の3ヶ月は、月10万円の研修期間をもらいました。
その間に、お茶くみからはじめ、先輩の横で作業をひたすら見て学びました。
研修期間終了後は、パソコンを1台あてがってもらい、実際に図面を見て3Dに起こす作業をしていきました。
はじめは画面に酔ってしまいしんどかったですが、1年ほどでひとつの案件をまかせてもらえるようになりました。
何も出来ない私にイチから教えてくれた!
高卒でも面接してもらえる会社に入りたい、という希望だったので、唯一、面接してもらえたので、迷わずその会社に決めました。
あとで聞くと、「トイレにもいけない、猫の手も借りたい、誰でも良いから働く意欲のある人に来て欲しかった」というほど人手に困っていた時期だったそうです。ラッキーでした。
よかったことは、何も出来ない私に、パソコンのスキルをイチから教えていただけたこと、アットホームな事務所だったので、社長の意見を間近で聞けたことです。
あまり満足できなかったのは、社長がちょっと気分屋なところがあり、普段は優しい人ですが、感情的になりやすく、挨拶の声が小さかったり、ミスがあると、時々どなったりして、怖かったことです。
また、徹夜作業が多く、家に帰れない日々が続いたり、体調を崩しがちになったことです。
想像と違ったことは、イメージしていた、グラフィックデザインやイラストはほとんど制作する機会がなく、3Dや画像修正がメインだったことです。
コツコツやる作業なので、地道に続ける集中力が必要でした。
それでも、世の中に通用するものが作れるレベルまで育ててくださった社長や先輩には、今でもとても感謝しています。
自分の好きなこと、得意な部分を突き詰めて!
自分が好きなこと、得意な部分が少しでもあれば、それを突き詰めるのがいいかなと思います。
可能なら、そのスキルを就職までにできる限り伸ばしていくとなお良いと思います。
もし、そういったものがない場合も、自分が役に立てそうな会社に応募し、そこでいろいろな経験を積めば、仕事を通して自分がもっと見えてくると思います。
履歴書を書く上でも「実務経験」はかなり有力です。
急に大きな会社を目指さず、ステップアップも視野に入れて、まずは自分が役立てそうな会社を探してみてはどうでしょうか。