民間企業に転職したけど昇給・賞与に不満|消防士を辞めたい人の転職体験談

消防士を辞めたかっため組の大五郎さん(26歳・男性・千葉県)が転職した体験談です。

仕事内容 人口10万人弱の地方消防本部消防職員から医療機関の事務に転職
年収 350万円から390万円にアップ

消防学校では体力向上を徹底的に

大学4年生の時に、消防の公務員試験を受験し合格したため入職しました。
具体的な仕事内容は、警防隊、救急隊として各種災害に出場していました。

採用初年度は、消防学校の初任科に入校し、規律訓練、消防活動訓練、体力の向上を徹底的にします。
消防学校は消防職員として新規に採用された者が入校出来ます。私は体力がありませんでした。

1500m走も10分以上かかっていたのが、たばこを吸っていましたが5分30秒切るレベルに上がりました。
入校期間は半年です。半年で自分の体力が平均以上になります。

凄い事ですが、それだけ厳しく体力向上をさせられます。
消防学校入校中は本当に嫌でした。

足も痛くなり、寮生活で自由は無く、金曜日に自宅に帰り、月曜日にまた消防学校に戻るのが本当に苦痛でした。
在職年数は3年でした。

階級社会独特の人間関係が嫌だった

辞めようと思った理由は、階級社会独特の人間関係が嫌だったからです。
公務員は身分保障もあり、退職金、賞与も福利厚生も全てが大企業並みに整っています。

それでも、すべてを投げ捨てて消防を離れたいと思いました。
朝は車両点検後に上司のコーヒーを全て買い、たばこを吸い、24時間ゴマをする生活は本当に嫌になります。

暇なところでは、市民に見えない様に車庫や庁舎裏でタバコを常に吸っています。
災害が少ないところに配属になれば、仕事としてやることはほぼありません。出動に備えて待機しているのが仕事です。

給与は安定していますが、低いです。私は給与にも不満がありました。
毎年5000円ずつくらい昇給していきますが、それでも低く満足できませんでした。

非番、週休があるため転職活動の時間は豊富に取れた

転職はインディードで偶然みつけた求人に応募しました。
とにかく消防を一刻も早くやめたかったため、何も考えないで目に留まった医療法人の求人に応募しました。

消防は勤務時間が長いですが、非番、週休があるため、転職活動の時間は豊富に取れました。
公務員は転職でつぶしが効かないと色々なサイトで書かれていますが、現在は違うと思います。

一般的に公務員試験が難しいと認知されているため、公務員試験をくぐりぬけている事は一定の信頼、評価されていました。

転職先に求めたことは、夜勤が無いこと、土日祝日が休みであることです。
私は、自分のプライベートを最優先で生きていきたい人間でした。

その私が消防というプライベートもへったくれもない消防の世界に入った事自体間違いでした。

公務員になる事よりも辞める事のほうが大変…

転職活動中に大変だったことは、正直特にありません。
悩んだことは、辞める事をいつ切り出すかです。

正直、公務員になる事よりも、公務員辞める事の方が大変だと思いました。
お世話になっている方の評価にかかわる可能性もあるので、なかなか切り出しにくく悩みましたが、自分の人生は自分のために使わなければいけないと考え退職の申し出し出をしました。

退職を切り出してからはスムーズに話が進みましたが、もっと早く言えと苦言を呈してくる上司も多くいました。

医務職員として紹介状や医療指示書の下書きなどを担当

転職先の仕事内容は、医療機関の医務職員です。
仕事内容としては、医療機関が発行する紹介状や医療の指示書の下書き、発送、物品の輸送や医師、看護師でなくても出来る仕事はなんでもやります。

建物の修繕の依頼もしたりしています。
どうしても小さな組織なので、幅広く浅い仕事の範囲になっています。

仕事としてはデスクワーク6割、外に行く事が4割だと思います。
医師のわがままを聞くのも仕事の範疇みたいな考え方があるので非常にゴマすりが必要だと思います。

医師のご機嫌を損ねると仕事が進まなくなり、診療報酬も入ってこなくなり、会社がつぶれてしまいます。
そのため、医療機関は医師の奴隷の様な仕事を管理職が主にしています。

私の様に下っ端で事務をやる分には良いですが、医療機関では上に上がるとだんだん自由が無くなります。

家で眠れるし自由に発言できるけど、昇給・賞与に不満

私が現在の会社に決めた理由は、夜勤が無く、土日祝日休みだからです。
そして、開院初期メンバーを募集しており、先輩が居ないので精神的に落ち着いて仕事が出来ると思ったので、選びました。

賞与も年間2か月程度ですがあるという事で満足してました。

転職してよかった事は、まず毎回家に帰って眠れるという事です。

消防では24時間勤務が基本なため、仮眠室で眠る事になります。
仮眠室では正直寝ても眠れません、そして勤務時間が8時間程度で仕事が終わるので、最高に時間が短いと思いました。

階級社会から解放されたため、変なストレスも無くなりました。
自由に発言ができるため、職員間で統制がとれない場面も多々ありましたが、明確に責任も厳しくないため、とにかく楽になりました。

満足できなかった事は昇給と賞与です。
昇給額が公務員時代の半分以下になり、賞与は0の年もありました。

想像と違った事は、民間企業がかなり昇給に厳しいという事と、その点公務員が非常に恵まれているという事でした。
そして、入職時に「これから〜していく予定」という言葉は絶対に信じないでください。
私はそれに騙されてしまいました。

公務員以上の待遇の企業に就職するのは非常に大変

消防から民間企業へ転職を考えている方にするアドバイスとしては、まず今の職場で本当に頑張れないか考えてください。
本当に無理でしょうか?あともう1直働けないでしょうか?階級が上がれば後輩も出来て、仕事が楽になるかもしれませんよ?

何が言いたいかというと、公務員以上の待遇の企業に就職するのは、非常に大変だという事です。
公務員と同じ待遇を提供してくれる企業は、民間では大企業にあたります。

大企業に入職するのは非常に狭き門です、中途採用では即戦力を求められるので、なおさら大変です。
まず、転職せず今の職場で頑張る事をおすすめします。私は転職に失敗して後悔しています。

元消防士に聞いた民間企業への転職のコツはこちら!

消防士からの転職 消防士から転職したい人へ!成功例や辞めた後の転職先を調査してみた

め組の大五郎さんの転職満足度
3

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です