工場勤務を辞めたかったろんめるさん(28歳・女性・埼玉県)が転職した体験談です。
仕事内容 | 車載電装部品製造企業の基板製造工場勤務から翻訳会社の企画営業職に転職 |
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年収 | 330万円から460万円にアップ |
安定して長く勤めたい!
安定して長く勤められる職種と企業に入りたいと考えており、地元製造企業の工場勤務の道を選びました。
タイミングも良かったのか、自宅から電車とバスで1時間かからない通勤時間で、上場もしている優良な製造企業に入ることが出来ました。
その会社が製造していたものは、いわゆる車の電装部品で、トヨタやホンダなどのメーカーから直接仕事を請けることもあったようです。
車の部品といっても大きな機械のようなものではなく、電子制御装置の入った小さなユニット部品がその企業の主力製品でした。
私の仕事の内容は、その電子制御装置に使われている電子基板の実装ラインに入り、生産ラインで異常が起きていないか確認することでした。
入った当初に研修期間を経て、4年ほど同じ職場・同じ仕事を勤めさせていただきました。
古い気質の上司との相性が悪くて…
その時の仕事の内容にはあまり不満はありませんでしたが、比較的給与が安かったことは予てよりの不満の一つでした。
周囲を見回しても女性がキャリアアップをはかれる土壌の企業風土でもないため、今後も劇的に収入が変わる見込みはなさそうでした。
また、職場の人間関係がうまくいかなかったことも、転職への背中を押すもう一つのきっかけでした。
工場内全体を見れば、特別人間関係が冷え切っている職場ではありませんでしたが、当時の私の上司にあたるライン長との相性が悪かったことです。
非常に古い気質を持った人で、女性が、しかも若い女性が工場の生産ラインを取り仕切るに等しい役割を担うことが不満だったようです。
仕事に影響のない範囲で悪い噂をながされたり、情報の遮断などの嫌がらせをうけることもありました。
キャリアアップが図れてスキルを反映できることが条件!
2つの手段をとりました。
1つは、大学時代の友人の伝手を頼りに女性が働きやすい企業への紹介を募りました。
もう1つは転職エージェントの利用です。
私が利用したのはエンエージェントでした。
担当のエージェントがきめ細かく希望条件の収集や現状の分析を行ってくれたので、これは自分の市場価値を確認するにも有効でした。
友人から紹介された仕事もありましたが、最終的にはエージェントが紹介してくれた企業から次の職業を選ぶ結果となりました。
女性のキャリアアップがはかれる企業風土であること、また、私の持っているスキルが少しでも反映できることが希望でした。
製造業へ勤めていたので、この業界への知識は少なからずありましたし、留学経験で培った英語のスキルも活かしたいと思いました。
以上2点を希望条件としてエージェントや友人には伝えました。
一番悩んだことは自分の希望進路をどうするべきか
転職活動中、一番悩んだことは自分の希望進路を研ぎ澄ませて整理することでした。
自分の今までの経験、これから在りたい姿、分析の結果導き出された現在の自身の市場価値…これらをすべて総合的に考えて、次に自分がどのような仕事を求めるべきなのかを考え抜きました。
このことに一番時間と集中力を割いたといっても過言ではありません。
エージェントとも打ち合わせを何度か行い、数社リストアップした後さらに軌道修正を重ね、転職活動を進める中でもブラッシュアップし続けました。
製造業の経験と英語を活かして翻訳会社の企画営業職に!
最終的に転職が決まったのは、ある準大手翻訳会社の企画営業職です。
翻訳会社というのは、一部の最大手の企業を除くといわゆる「準」大手企業が数社あり、そのうちの一つに拾っていただくことが出来ました。
企画営業職というのは、実際に翻訳案件についてクライアントと話を取りまとめ、かつ内部に対しては適任の翻訳者の割当てや支持を行い、納期に間に合うように進捗管理を行います。
私は転職前の製造業での経験を買われ、製造業企業から依頼の多い製品の取扱説明書や社内文書の翻訳をメインターゲットとすることになりました。
はじめはクライアントからの案件の相談から始まり、見積りを作成し、受注にいたればその後はそのまま社内での手配・進捗管理に移ります
女性が多く、チームワークを重視する社風が気に入って
比較的給与体系がよかったことと、女性が多い職場であったことが決め手でした。
前の職場を退職するに至った苦い経験から、ここならばその心配は無いだろうという会社の雰囲気も理由です。
女性が多く、またチームワークを非常に重要視する社風が気に入ったのです。
まずは、私が転職当初から持っていた希望に適う企業に入れたことはとても良かったと思っています。
私のもともと持っていた強みである製造業での知識と英語のスキルが同時に活きる仕事を見つけることが出来ました。
女性が活躍できる職場であることは、翻訳業界という特性上からもその通りでした。
逆に、少ないながらも不満があるとすれば、クライアントとの相性が良くないとかなりの時間を調整に割かねばならず、残業が重なることでしょうか。
クライアントによって、翻訳会社に対して品質の期待度(そしてそれはコストに直結します)に大きな違いがあることがわかりました。
あまり翻訳会社を使い慣れていないクライアントを相手にするときは注意が必要です。
概ね、そのようなクライアントは過剰な品質を要求するきらいがあります。
そのため、運の要素が強いものの、場合によっては労働時間がかなり不安定になります。
同業種への転職は同じ不満を抱え続けることになるかも…
今の仕事に不満を感じているのならば、違う業種への転職を検討してみても良いかもしれません。
同業種への転職は比較的容易に感じられますが、その分「変化」も少ないため、同じ不満を抱え続けることになるかもしれません。
少し勇気を出せばかならず希望する新しい世界は開けます。
また、別の業界だとしても、今までのキャリアや経験は何らかの形で必ず活かすことができます。