工場勤務を辞めたかった海兎くらげさん(29歳・女性・北海道)が転職した体験談です。
仕事内容 | 精密工場の小型モーター製造担当から橋梁点検会社の損傷図作成に転職 |
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年収 | 131万円から134万円にアップ |
元夫の収入だけでは生活できず・・・
結婚し、元夫の転職で長野県に移住しました。
元夫の収入だけでは生活できず、働きにでました。
従業員数35名ほどの決して大きくはない工場でしたが、圧力計や医療機器に使われる小型モーターから、ドリンクバーや業務用の印刷機に使われるモーターなど、様々なところで使用されるモーターの製造を担当していました。
モーターの部品1つ1つ組み合わせて、外側の部品を作ります。
その後、組み込みの作業があり、最高2000Vの電圧をかける着磁装置を使い磁石を作り、それを外側の部品に組み合わせて、スポット溶接をして繋げ合わせます。
そのあとモーターとして動くか、異音はしないかの細かい確認作業をして、指定の箱に詰めて発送するという、一連の作業をしていました。
1日平均600個ほどのモーターを作ったり、納品日が近いとさらにペースアップして作業したりしていましたが、職場の雰囲気も良く、ノルマ達成も苦だと感じることもなく、楽しく仕事していました。
民間療法が合わなくて、仕事が行けなくなって…
工場の不満は全くなく、むしろずっと社員として働きたかったくらいでした。
ある日、元夫の気の強い姑のネットビジネスに勧誘されて、拒否することもできずアトピーの民間療法のモニターをさせられました。
1か月で顔と体は酷く赤く腫れあがり、とてつもない痒みからの不眠症になり、ホルモンバランスが崩れ、昼間も26度以上の室温もあるのに体は悪寒で震えて、仕事に行けなくなりました。
精密工場なので指先は大切にしないといけなかったんですが、指は無数に裂けて細かい皮が何もしなくてもぽろぽろ落ちる体の状態だったので、職場に迷惑が掛かる状態になり、長期休暇をいただくことになりました。
姑から止められていた病院に隠れて通うようになり、ようやく体の不調が少しずつ改善されていた矢先、元夫はまた転職をすることになり、今度はその姑の家に居候することになりました。
その計画を聞いて、私は、生まれ故郷の北海道に帰ることを決意し、ずっと働いていこうという気持ちでいた会社を退職することにしました。
最後の転職活動だという気持ちで
転職活動は、ハローワークとジョブキタナビというインターネットサイトで探していました。
最初はハローワークで絞って転職活動をしていたんですが、7社受けて採用にならず、紹介状を都度もらう手間を考えて、別の転職サイトを利用することにしました。
ジョブキタナビでは、ハローワークのホームページで省略されていることも多い、企業の住所はきちんと掲載されており、検索もしやすかったので、ハローワークとジョブキタナビ中心で探していました。
これで最後の転職活動だという気持ちで、転職先には正社員を目指していて、給与体制は月給制で、可能であれば土日祝日休みで、賞与と昇給ありの職場を求めていました。
自分のプライベートの時間も欲しかったので、休みはきちんとしている職場が希望でした。
志望動機を考えることと面接が大変だった
転職活動中大変だったことは、履歴書の志望動機を考えることと、面接でした。
いろんな企業に応募していたので、1社1社の志望動機を考えるのが大変でした。
私は、面接で緊張して上がってしまい、何を話したかったのか練習しても忘れるほど面接が苦手でした。
書類審査が通っていざ面接まで進んでも、面接官に質問されたことに答えている最中、その質問が何だったのか忘れてしまい、質問の答えになっていないことが多々あったと思います。
元請け会社によって作業が違う、やりがいある仕事
転職先の仕事内容は、橋梁点検されてきたデータを「AutoCAD」というパソコンソフトを使用して、橋に発生している損傷を損傷程度や種類に分けながら、図面におこす損傷図を作成する作業が主でした。
損傷図の作成が終わったら、元請け業者に送るための資料をまた別のソフトを使用して作成したり、点検作業員が使用する、橋の一般図を作成したり、電話応対、来客応対など事務の仕事もあります。
点検員が撮影してきた写真をファイルごとに振り分ける地味な作業もあります。
しかし、各元請け会社によって作業のやり方や、提出資料、書類が異なるので、いろんな損傷図を作成したり、数種類のソフトを使用してシステム入力することができてとてもやりがいがあります。
正社員採用、月給制、土日祝日休みでよかったけど…
職業訓練学校で学んだことを活かせる職場に就職したかったのと、正社員で月給制で、土日祝日休みで昇給なし、賞与のことは求人広告には表記されていませんでしたが、ほとんど私の希望条件を満たしていたので、この会社に就職することを決めました。
この仕事に転職してよかったことは、正社員採用で月給制で土日祝日休みだったことです。
ところが、私は大の面接が苦手だったので、面接時に賞与や残業のことについて確認ができませんでした。
そのせいもあり、就職後確認をすると、賞与はなく、繁忙期は残業が当たり前で、他の先輩は日を跨ぐ残業をしていることがわかりました。
土日祝日休みでしたが、休みの当日の朝に呼び出されて仕事をすることが多く、休日割増しになるとはいえ、突然の呼び出しは休日予定が崩れて不満でした。
そして、この会社は分煙がされておらず、せまい事務所内でたばこの臭いが充満していて、たばこが大嫌いで喘息持ちの私には地獄でした。
毎日帰ってきては、下着までたばこの臭いが付き、通勤用のカバンは毎日ファブリーズを使っても臭いは取れず、面接のときなんかたばこ臭いなとは思ったんですが、このご時世分煙されていない会社だとは思わず、それも質問できませんでした。
求人内容で知りたいことは、面接のときに質問しよう
面接が得意な方はできているかと思いますが、面接が苦手な方は求人内容を印刷した紙かメモを持ちましょう。
面接のときに企業は必ず「質問はありませんか?」聞いてくることが多いと思います。
そのときに、メモを取り出してもいいか許可を得て、求人内容の確認があることを伝え、給与はいくらもらえるのか、賞与はあるのか、残業はあるのか、自分の生活に必要なことを、面接のときに確認しましょう。
自分自身の希望を満たしていないことがわかるかもしれません。
面接はその大切なチャンスだと思います。
面接が苦手な方や、これまで面接で何も質問しないで、就職してから条件が違った経験のある方は、勇気を出して求人内容を質問して確認することをおすすめします。