栄養士を辞めたかったゆかこさん(27歳・女性・石川県)が転職した体験談です。
仕事内容 | 入院設備のある診療所の栄養士から県立病院の正看護師に転職 |
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年収 | 160万円から340万円にアップ |
臨床栄養学に興味があり、栄養士として診療所へ就職
もともと栄養学に興味があり、短大で栄養士の資格を取得しました。
その学生時代に、臨床栄養学という病気と栄養についての講義が特に興味深く、栄養士として医療系の分野へ就職したいと思うようになりました。
県外の短大だったのでUターンで就職活動をして、募集のあった診療所へ就職することとなりました。
栄養士としての具体的な仕事内容は、入院患者の給食の献立作成、給食の調理、衛生管理、食材の発注と在庫管理、保健所に提出する書類の作成、入院・外来患者への簡単な栄養指導です。
人手の少ない職場だったのでこのほかにも、外来の診察の補助、入院患者の食事介助、看護助手のような看護師の補助、医療事務もしていました。
経験年数は3年です。
医療現場で働くうちに、看護師への転職を決意!
もともとの職場である診療所の院長が感情の起伏の激しい方で、仕事をしていく中でその人間関係の構築が難しくなってきました。
さらに人手不足で仕事は増える一方なのに給料は少なく、職場環境にとても不満がありました。
医療の現場で栄養士として働いてみて、「さらにもっと深く病気や症状のことについて学んで、もっと深く患者さんに関わってみたい」と思うようになりました。
人手不足で栄養士以外のいろんな仕事をするうちに、「自分が看護師だったら、もっと患者さんのニーズに素早くこたえてあげられるのに」ともどかしい思いもたくさんしました。
栄養士の資格をもった看護師になったら強みにもなるのではないかと思い、看護師への転職を決めました。
四年制の看護大学で学び、新卒として県立病院に就職
看護師になるには専門学校か大学で学び、国家試験を受けて合格しないと資格は取れません。
退職後、独学で勉強して学校の入学試験を受けたのですが落ちてしまいました。
看護系の専門学校や大学の受験に特化した予備校に入学し、1年間勉強して、その後4年制の看護大学に入学しました。
大学では4年間学び、国家試験ののち、看護師と保健師の免許を取得しました。
大学に来る新卒の求人から、希望の病院に新卒採用として応募しました。
女性が結婚や出産などのライフイベントがあっても仕事を続けていきやすい環境のある職場を第一に考えました。
そのため離職率の低さや福利厚生が充実しているかを重視しました。
また希望していたのが県立病院だったので、収入の安定した公務員になれるというのも魅力でした。
勉強についていくのがとても大変だった
現役の学生と一緒に大学の講義や試験、実習、また国家試験の受験をしたので、勉強についていくのがとても大変でした。
またアルバイトをして、学費を捻出しながら学業と両立するのも大変でした。
転職をするにあたり、大学に通うにはとてもお金がかかるので、「看護師ではなく栄養士のままで転職したらどうか」と両親にはずっと言われていて、学業などでしんどくなったとき、本当にこれでよかったのだろうかと悩むこともありました。
病棟で入院患者の療養上の世話を担当
病棟で消化器内科の入院患者の療養上の世話をしています。
具体的には、検温、点滴や注射の準備と実施、看護記録の入力、看護師間のミーティング、寝たきり患者の入浴介助や食事介助・身体介助、診察の補助です。
また、これとは別に、病院内の委員会の仕事(ミーティングなど)、看護研究に勉強、医師やリハビリなど他職種間のミーティング、研究の資料作成と発表があります。
勤務は2交代制で、日勤(早出と遅出、長日勤も含む)と夜勤ですが、部署によっては3交代制のところもあります。
外来の応援として、内視鏡室が看護師の業務も行っています。
数年で配属部署が異動になり、そのたびに新たな診療科目の専門的知識が要求されるので、常に勉強が必要です。
患者さんへの栄養指導が得意で強みに!
県立病院なので、看護師でありながら公務員になれるのが魅力の一つです。
また、女性が多く活躍している職場で、離職率も低く、結婚や出産というライフイベントがあっても定年まで長く働ける環境だと感じたからです。
実際、看護師として働いてみて、患者さんの痛みやつらさを聞いて緩和してあげるお手伝いができることにとてもやりがいを感じています。
ただ常に忙しくて仕事量が多く、サービス残業もとても多いのが想像と違いました。
命を預かる仕事なので、常に緊張感を持ち、勉強し続けなければならないという大変さもあります。
給料が前職の2倍以上に増え、ボーナスもあるのでうれしいです。
栄養士の資格をもっているので、患者さんに食事のアドバイスや栄養指導するのがとても得意で、自分の強みになっています。
夜勤が週に1回はあるのですが、思っていた以上に身体がしんどいです。
前職では仕事は一人で行うもののほうが多かったのですが、看護師はチームで仕事をするので、不安なことや困ったことがあると常に誰かがサポートしてくれるという安心感があり、心強いです。
自分のやりたい仕事はやりがいがあって楽しい!
今の生活をがらりと変えて、新しい分野に方向転換することはとても勇気のいることだと思います。
けれどたった一度の自分の人生です。
やりたいと思える仕事が見つかるのはとても幸せなことだと思います。
ぜひ勇気を出して、新しい世界にチャレンジしてみてください。
大変なことは多くても、自分のやりたい仕事はとてもやりがいがあって楽しいですよ。