職種を変えたら世界が大きく広がった!|編集者を辞めたい人の転職体験談

編集者(出版社・編プロ)を辞めたかったまるまる子さん(31歳・女性・東京都)が転職した体験談です。

仕事内容 出版社のレディースコミック編集者から翻訳・通訳会社に転職
年収 300万円から320万円にアップ

子供の頃から編集者にあこがれて!

子供の頃から漫画が好きで編集者にあこがれており、出版社に就職しました。
中小企業でしたので、社員数はあまり多くありませんでした。

そのため、雑用等をはじめとして、月刊誌・隔月誌・季刊誌・コミックスその他広告の作成まで何でもかんでもやっていました。
ジャンルはレディースコミックでした。

漫画家の担当編集として、毎月新作書き下ろしの打ち合わせ、入稿・校了作業、コミック誌や単行本の企画提案、広告や作品の表紙を自分で作成する等が主な仕事でした。
仕事になれてくると、隔月誌や臨時特集号などは自分の企画が通れば、最初から最後(内容の構成・作品選定・そのた編集作業)まですべて一人で担当することもありました。

6年ほど編集者としてその会社で働いていました。

編集者としての才覚がないと気付いた

自分で言うのもなんですが、仕事自体はわりとできていたと思います。
担当していた漫画家さん方にもかわいがっていただいて、基本的に問題はありませんでした。

ただ、自分は編集者としての才覚のようなものは持ち合わせていない、と気づいたことが最大の要因でした。
当時の副編集長などはまさに編集者といった感じで、担当の漫画家に合うようなテーマの提案も随時していましたし、ネームの手直しも、彼が見直すことでシーンがぐっと良くなりストーリー展開も生まれ変わる、というような場面もよく見ました。

自分にはそのような能力は備わらないだろうという諦観の念と、そんな中で膨大な仕事をこなしていかなければならない状況がだんだんと辛くなってきてしまったので、職種自体を変えようと思ったのです。

正社員希望だけど契約社員も可!普通の状態で働きたい

基本的には、転職サイトに登録して転職活動を始めました。
登録したサイトは「リクナビ」と「マイナビ」と「エンジャパン」だったと思います。

まったく違う仕事をすることに不安はあったので、事務系の職種を希望しつつ、一応編集者も候補に入れて探していました。
希望は正社員だったのですが、当時は業界の状況が全体的に厳しく、特に編集者の場合の雇用形態は、契約社員ですらなく、業務委託が多かったです。

当時は転職エージェント系がまだ一般的ではなかったので、基本的に仕事への応募は上記サイトを経由して全て自分からしました。

編集の仕事は楽しくもありましたが、健全な生活とひきかえのようでもありました。
別の出版社で働いていた友人が体を壊したという出来事もあり、次に働く際は朝出勤して夕方には会社を出る、という普通の状態で働ける環境を優先して探しました。

正社員を希望してはいましたが、契約社員でも可と思っていました。

事務経験がそれほどなく、表現の仕方に苦労

やはり事務系の職種とはいえ経験を求められることが多く、編集の仕事では事務と言い切れる業務がそれほどなかったので、表現の仕方に苦労しました。
また、使えるソフトについても、メインで使用していたのがイラストレータやフォトショップでしたので、ワード・エクセルを求められると自信を持ってできると言えず、学ぶ姿勢と素養はあるという方向でアピールするという方法にしていました。

ただし、面接特有の答えづらい質問(業界不振をどう思うか、前の上司からの評価は等々)は本当に苦手で、本を読んだりネットで調べたりして苦労しました。
あまりにもそれが辛かったので、転職サイトの「お悩み相談コーナー」に投稿したりもしました。うまく克服できたかどうかは不明ですが…

翻訳・通訳の会社で営業アシスタントに

翻訳・通訳の会社で営業のサポート事務職をしています。
職種名としては「営業アシスタント」ですが、実際の業務ではほとんど内勤の営業ではないかと思います。

クライアントから翻訳の依頼が来ると、文字数やワード数を元に見積もりを作成し、納期、必要があれば金額の交渉をします。
発注になったら社内の翻訳通訳コーディネーションチームに受注案件内容を詳細に連絡し、翻訳者や通訳者の選定やスケジューリングをしてもらいます。

翻訳の場合、納品日には作業が完了したファイルをクライアントに送ります。
通訳の場合は、通訳業務当日の直前まで、必要な書類をそろえたり、集合場所や時間の確認、当日連絡先の確認等を通訳者とクライアント間に入って行います。

通訳業務当日は何事も問題がなければ、無事終了の連絡を通訳者からもらい、双方からの感想や報告を経て、報告書及び請求書を作成します。
その他、随時クライアントからの問い合わせ対応や、必要に応じて業務の提案などもします。

ワードやエクセルのスキルが急速に上がった!

サポート事務としては、残業はほとんどない点であること、また英語に触れる機会が多くなるだろうという点も決定打になりました。
面接の際に、営業部の部長とチーム長(アメリカ人)のお二人がとてもテキパキとそして溌剌としていたのも好印象でした。

まずは、それまであまり触れてこなかった、ワードやエクセルというどこでも活用できるスキルが急速に上がったことです。
突発的な問題にも臨機応変に対応できる能力も身についてきたと思います。

また、日常的に英語に触れる機会が多くなったことは本当に大きいです。
編集から事務へ変わっただけで、世界が大きく広がった実感がありましたが、さらに英語という要素がその実感を後押ししてくれる印象があります。

ちょっと思っていたのとは違ったのが、営業のサポートとはいいつつ、営業がするほとんどの仕事をしなければならないという点です。
クライアントの開拓こそ行いませんが、提案・見積もり・納品・クレーム対応など一連の業務は全て行わなければなりません。

コミッションが入るのは営業だけなので、案件通して一人で対応した際など、釈然としないこともあります。
ただ、依頼内容によっては、編集の頃の経験を活かしてクライアントに提案等ができることにはやりがいを感じます。

まったく違った仕事をすると一気に世界が広がる!

まったく違った仕事をすることは勇気が必要ですし、不安に思うことも多いと思います。
ですが、それを越えて得られるものが本当に大きいし、何より一気に世界が広がる実感がたまりません。

たとえ専門職でも一般職でも、経験というのは何かしらの形でどこでも活用できます。
少しでも自分を変えたい、自分を知りたい、何かを越えたいと思うなら、思い切って踏み出してみることをおすすめします。

編集者から別の業種に転職するコツの解説記事はこちら!

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まるまる子さんの転職満足度
3.5

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